介護というものは、高齢化が進む日本において非常に重要なものではありますが、かつては家族内で処理すべき問題であり、家庭外で介護というものを考えられることはあまりありませんでした。そのような介護も、徐々に考え方が変化し、介護業界が誕生することで様々な変化が起きています。比較的新しい業界といわれる介護業界。その重要性などから短い間で様々な変化や改革が起こり、目覚ましい進化を遂げています。介護業界の大きな変化の内のひとつは、介護保険法が制定されたことです。

1997年に制定されたことによって、介護保険料を支払うこととなり、介護サービスの費用の一部を公共財源が負担してくれることになり、多くの人々に介護がいきわたるようになりました。また、民間企業の参入を認めたことから、各社様々な介護サービスの提供が可能になったこともポイント。これにより、利用者とその家族に合った最適なサービスを選択できるようになったのです。競争の考えが生まれたこともあり、質の向上も考えられるようになり、よりきめ細やかな介護が実現しています。そして、介護業界における変化は、介護を受ける人ばかりではなく介護士にも及ぶようになっています。介護士は、つらい仕事であるにもかかわらず低賃金と人気が低いものでした。しかし、介護という仕事に対する考えの変化や人材不足、そして働き方改革がなされることによって、変化が起きています。最低賃金が上がったり、介護の仕組みが変わったりして、働きやすい環境が整えられるようになっています。